オゾン療法とは?
オゾン療法は、酸素(O2)を特殊な装置で処理して生成されるオゾン(O3)を用いた治療法です。高い酸化力と抗菌力を持ち、医療の現場では感染予防や炎症の鎮静、免疫力の調整などに活用されています。ヨーロッパでは特にドイツを中心に人医療でも広く導入されており、小動物医療においても効果が期待されています。
オゾンの作用と効果
医療用オゾンガスやオゾン化オイル、オゾン水を使用することで、以下のような効果が得られます。
細胞の代謝を活性化
免疫系の調整
抗酸化力の向上
消炎・鎮痛作用
血小板凝集促進作用
これにより、治癒の促進や症状の緩和、生活の質(QOL)の向上が期待できます。
動物医療での応用例
当院では、以下のような疾患・症状に対し、補助的治療としてオゾン療法を導入しています。
- 皮膚疾患(アトピー、アレルギー性皮膚炎など)
- 耳疾患(慢性外耳炎、耳道洗浄)
- 腫瘍性疾患(がん治療の補助)
- 老齢性疾患(代謝や免疫機能の低下への対応)
- 自己免疫疾患
- 歯周病
- 慢性疼痛や運動機能の低下に伴う不調
オゾン療法は主に、症状が改善しにくい、もしくは通常の治療では効果が不十分なケースにおいて、補助療法として導入します。
使用されるオゾン製剤
治療内容や症状に応じて、下記の方法を使い分けています。
- 直腸注入法(注腸法)
- 皮下注射
- オゾン化オイルの塗布
- 少量自家血療法(患者様の血液にオゾンを反応させて戻す)
- MAH(大量自家血療法)
- オゾン水による洗浄(外耳炎、創傷洗浄など)
治療の頻度と目安
通常治療 | 週に1〜2回(症状により週2回まで) |
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オゾンオイル | 1日1回の塗布 |
初回治療時に効果の有無を確認し、継続を判断します、
オゾン発生装置「Petfine TK-20」
当院では、医療用オゾン発生装置「Petfine TK-20」を用いて、常に安定した濃度のオゾンを生成し、安全かつ正確な治療を提供しています。

ご相談・ご希望の方へ
オゾン療法は症状や体質によって向き不向きがあります。ご興味のある方は、お気軽にスタッフまたは獣医師までご相談ください。ペットの健康と快適な生活のために、最適な治療法をご提案いたします。